
皆さんこんにちは
有限会社笹寿しの更新担当の中西です
さて今回は
~近代から戦後へ~
文明開化は製粉機・運送・冷蔵を整備し、粉の安定供給と衛生基準を押し上げました。戦中戦後の統制・代用食を経て、昭和後期には駅そば・立ち食いが**“早い・安い・旨い”の象徴に。並行して戸隠・出雲・わんこ**など地域様式も力強く存在感を増します。
目次
ロール挽きは大量・均質を実現、石臼挽きは低速摩擦熱による香り維持が強み。現代の名店は**“ロールで下粉を整え、石臼で香りの一番粉を引き出す”などハイブリッド運用**で最適化。️
二八:小麦2割・蕎麦8割。のど越しと香りの均衡。
十割:小麦不使用。産地の香りが直撃、加水・打ちの技術が要求される。
外一:粉10に対し水1(=外から1)。江戸の粋な言い回し。
山芋・ふのりなど伝統的つなぎも地域で継承。
戸隠(信州):ぼっち盛り。清冽な水系と高標高が香りを支える。⛰️
出雲:割子そば。器を重ね、つゆを掛け継ぐ儀式性。
わんこ(岩手):食の遊戯性が観光資源に。
田舎・更科・挽きぐるみ:挽き分けの表現が地域語彙に。
駅そばは蒸気機関の時代からの相棒。回転率・保温・出汁の再現性が業務オペレーションを鍛え、“蕎麦=早くてうまい”という国民的イメージを形成。天ぷらの油の香りと濃いめのつゆが寒風のプラットフォームで幸福を約束しました。
ミル設置のストーリーテリング:店内石臼で“香りの可視化”。
配合の多層展開:二八・十割・季節粉で**“選ぶ楽しみ”**を演出。
地域文脈の輸入:割子・ぼっち盛り・蕎麦湯の濃度調整で儀式性を高める。
近代は機械化×地域性の二極が共存し、立ち食いが新たな市場を切り開きました。第4回は、現代〜未来の蕎麦屋経営:在来種の復権、健康科学、デジタル販促、インバウンド、サステナビリティまで“これからの勝ち筋”を描きます。