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笹寿し通信~8~

皆さんこんにちは

有限会社笹寿しの更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~十一月に感じる“蕎麦屋の走り”🏃‍♂️🌾~

 

 

十一月も半ばを過ぎると、蕎麦屋の厨房は一気に慌ただしくなります。
年末に向けての“年越しそば”の仕込み、予約、粉の仕入れ。
この時期を、私たちは「走りの月」と呼びます💨


🏮 年越しそばの由来と意味

年越しそばの起源は江戸時代。
「細く長く」「切れやすく厄を断つ」という願いを込めて、年の瀬に蕎麦を食べる習慣が広まりました。
そのため、蕎麦屋にとって十二月はまさに“総決算”。
十一月は、その準備を整える大切な月なのです。


🌾 粉の選定と仕込み

新そばの季節が終わりに近づく頃、蕎麦粉の状態を見極めて調整します。
湿度が下がる冬場は、粉が乾きやすく、打ち粉や水回しの感覚が変わります。
「今日は気温12度、湿度45%。加水率を1%上げよう」――職人は日々、自然と対話しながら打っています。

その日の空気を読む。
それが、蕎麦屋にとっての“天気予報”です🌤


🧺 常連さんとの会話にあらわれる季節

十一月に入ると、常連さんからこんな声が聞こえます。
「今年の年越しそば、いつ予約できますか?」
「去年のより少し太めでお願いね」
そんな会話の一つひとつが、年末の訪れを感じさせてくれます。

お客様の一年を締めくくる一杯――
だからこそ、十一月は「準備の月」であり「初心に返る月」でもあります。


🎋 蕎麦屋の一年を支える「十一月」

この時期の厨房は、仕込み・予約・掃除とフル稼働。
でも、どこか心が温かいのです。
それは、今年も一年、蕎麦を通じてたくさんの方と出会えた感謝の気持ちがあるから。
湯気に包まれながら、包丁を研ぐ音が響く――
十一月の蕎麦屋には、静かな決意とぬくもりが流れています🌕


🍀 まとめ

十一月は、蕎麦屋にとって“区切りと始まり”の月。
新そばの香りを味わいながら、年越しの支度を整える。
湯気の向こうに見えるのは、今年を締めくくるお客様の笑顔です。
その笑顔を想いながら、今日もそば粉と向き合っています🌾🍵